中部プラントサービスの取り組み
第15回 現場のリアルな声を伝え、安心を育む中部プラントサービスの採用活動

大日方さん(写真左)成瀬さん(写真右)

社会を支える重要なインフラである発電所やガス供給設備、石油化学プラント設備。それを支えるためには、多くの人の手が必要です。 中部プラントサービスは、中部電力グループの一員として、火力・原子力発電所設備の維持・管理に携わり、未来の世代にも豊かな社会を残すために、共に仕事にやりがいを感じながら成長を続けられる「人財」確保に努めています。今回は中部プラントサービスの採用に寄せる思いと姿勢を、人財戦略本部人事部の、大日方さんと成瀬さんに伺いました。

これまでとは大きく異なる就職市場に挑む

「現在は、多くの企業が人手不足を感じています。私はいわゆる就職氷河期と呼ばれる世代で、学生時代の就職活動では厳しい経験をしました。今はその頃とは大きく異なり、たくさんの学生さんが就職先の多さに選びあぐねているといった状況が生まれています」と大日方さん。 実際に学生と接することの多い成瀬さんも「学校から紹介されたり、就職イベントで出会ったりする企業の数が多すぎて迷い、不安を感じる高校生・大学生が多くいるようです」と語ります。

この状況下で問題となってくるのは、会社への定着率。 かつてあった「終身雇用が当たり前」という常識が「転職によって仕事先を変えるのが当たり前」という意識に変わりつつある中で、人財の定着化を図りつつ、成長を促していくために、中部プラントサービスではどのような取り組みを行っているのでしょうか。

入社後にギャップを感じさせない、リアルな職場を伝える取り組み

「多くの学生さんは”自分たちに何ができるのだろう“という不安を感じながら、就職活動に挑み、また初めての社会人としての仕事に踏み出していきます」と語る大日方さん。 「その時に、思い描いていた職場像と、現実の間にギャップを感じてしまうと、仕事への意欲減退や、離職の原因になったりという残念な結果につながってしまいます。それを防ぐために、入社前には、できる限りリアルな仕事や現場を学生さんに感じていただくこと、さらに入社後は一人ひとりの才能や適性を見極め、それを生かせる活躍の場を用意することを心がけています」

成瀬さんはこれを聞いて「そうですね、就職イベントなどでお話をするのも大切ですが、机上の説明だけでなく、リアルな現場を見ていただくというのが、学生さんたちに当社を理解してもらえる方法だと考えています」と補足。

「学生さんたちも、“どんな仕事があるのか”“どこで働くのか”といった疑問や不安を感じていますから、当社では、まず、学生さんに現場で活躍している先輩社員と会っていただくようにしています。先輩社員には、学生さんに対して仕事の良い面だけでなく、土日に出勤があるケースの説明や仕事の大変な面などを、ありのままに語っていただいています。その上で、なぜ先輩社員が働き続けるのかを本音で伝えることで、学生さんたちにとってポジティブな印象を引き出すことができれば、当社の仕事により魅力を感じ、意識を高く持って仕事に取り組んでいけるのではないでしょうか」

「また、学生さんが入社後に研修を行う自社設備の『人財研修センター』の中には、過去に発電所内で使用されていた発電機などの設備がそのまま移設されていて、入社直後から本物の機材に触れながら業務を学べるのも、配属先へのスムーズな適応につながっていますね。さらに、新入社員研修中にそれぞれの適性を見極め、その力を十二分に生かせる配属先を決定したり、入社後3年間は、新入社員一人ひとりに職場指導員として先輩社員が業務を教えるOJTを行ったりしています」

こうしたリアルな現場を伝え、入社後もフォローを行うことによって、中部プラントサービスでは入社後3年間の社員離職率を低減することにつながっています。

社員が生き生きと働くために、企業も時代に応じた変化を

現在の中部プラントサービスでの採用・教育の取り組みについて、大日方さんは「社員の意識も働き方も大きく変化していく世の中の流れを捉えて、企業も変わっていかなくてはなりません。当社の取り組みとしては、奨学金支援制度などの福利厚生や、社内の教育制度を整えたりといった制度の拡充に努めています。また、適切なライフワークバランスがとれるよう、積極的な有給休暇の取得も推進しています。私が入社した頃とは有給休暇の付与数も大きく変わり、現在は、入社初年度から20日間付与されるようになりました。学生の皆さんに安心して社会人になってもらう環境を整備しています。このような、時代に合った制度を取り入れていくという点は、グループ企業内でも先進的な取り組みだと、自負しています」と、胸を張ります。

成瀬さんも「社員がお互いを理解しようとする取り組みも進んでいるんです。例えば、当社では、子育て世代の男性の約4割が育休制度を活用しています。さらにその様子を社内で共有することで、子育ての大変さを全社員が理解し支える体制ができています。また、先輩が後輩をよく見てサポートする姿勢ができていると感じます。私自身も、仕事を通して問題が起きた時、失敗した時には何度も先輩に助けられました。現場でもその姿勢は貫かれています」と自らの経験も交えて語ってくれました。

二足のわらじを支えてくれた先輩方に感謝

成瀬さんは人事部で活躍する傍ら、2024年までは中部電力(株)ボート部の選手としても活躍し、全日本ローイング選手権大会で3連覇を達成しています。体力的にもハードな競技者としての生活と、人事部での社員生活の両立の秘けつについて、お話を伺いました。

「学生時代は競技一筋でしたが、入社してから社会人として大きく成長できました。それができたのも、皆さんのおかげです。当社は、本当にみんな一丸となって、後輩を助ける企業風土があって、私が大変な時、失敗した時に、先輩や上司が自分ごとのように、心配して助けてくれました。そのおかげで、競技にも仕事にも全力を尽くして挑戦できたんだと感じています。これから当社を目指す学生さんが、就職活動もその先にある仕事や自身の目標にも、失敗を恐れず果敢に挑戦していけるように、今度は私も支える側に立って応援していきたいですね」

中部プラントサービスでは、高校や大学への訪問や就職イベントへの参加に加え、ラジオ「青春☆工業High Schoolクリップ」へのCM提供などを通じて、学生の皆さんの就職活動を支援しています。 これから就職活動の時期を迎える皆さんにも、就職イベントや会社説明会で当社の“リアルな声”を聞いていただければ幸いです。

大日方 泰典さん プロフィール

2003年入社 営業本部営業部営業グループ
2011年 火力本部知多事業所総務グループ
2015年 資材部
2022年 経営戦略本部人事企画部
2024年 人財戦略本部人事部

成瀬 歩美さん プロフィール

2019年入社 技術本部人財開発センター (現:人財戦略本部人事部人財研修センター)
2019年 経営戦略本部人事企画部
2024年 人財戦略本部人事部